薬剤師の平均年収が昔よりも下がってきている近年、副業や兼業で収入を増やしたいと考える方も少なくありません。副業とは、正社員としての職務に加えて空いた時間にアルバイトなどをする方法や、複数のアルバイトを同時に掛け持つ方法が一般的です。

薬剤師の資格を持つと、様々な場所で副業のチャンスが広がります。例えば、ドラッグストアなどの薬品販売店舗では、薬剤師資格を持っていると未経験でも採用されやすいことや、高額の時給が期待できることなど、メリットが多くあります。

ただし、メリットだけでなくデメリットも考える必要があります。ここでは、副業のメリットやデメリットについて説明し、注意すべきポイントや効率的に収入を増やす方法、副業先を見つける方法を紹介します。

薬剤師の副業・ダブルワークにおけるメリットとデメリット

薬剤師がダブルワークを行うことには多くのメリットがありますが、同時にデメリットも考慮すべきです。以下にそれぞれについて説明します。

【メリット】

ダブルワークであれば、1つの勤務先よりも収入が増える可能性が高くなります。例えば、正社員として毎月定額の給与収入がある場合、アルバイトをすることで収入を増やすことが可能です。薬剤師の求人では、時給2,000円以上の案件がほとんどであり、時給3,000円以上の案件も存在します。副業として短時間で高収入を得ることができるでしょう。また、複数の職場で異なる業務に携わることはスキルアップにもつながります。

さらに、複数の職場で働くことで人脈が広がり、コミュニケーションスキルが向上するなど、キャリアの発展にも繋がります。

【デメリット】

ダブルワークは労働時間が長くなるため、心身の負担が増す可能性があります。疲労やストレスにより、両方の仕事に集中できず信頼を失う可能性もあります。新しい環境に慣れるまで、仕事の流れや人間関係の構築など、心理的な負担も考えられます。例えば2つの職場で働く場合、それぞれの職場の仕事の進め方が異なることもあります。

また、アルバイトや派遣での勤務では、その職場でのキャリアアップが難しい場合もあります。しかし、その経験は無駄にはならず、将来の転職やキャリアアップに役立ちます。

薬剤師にお勧めの副業

以下は、薬剤師におすすめの副業を7つご紹介します。

予備校の講師

医療系予備校や専門学校の講師も薬剤師の副業として選択肢のひとつです。これまでの知識や経験を活かして、学生に教えることで収入を得ることができます。時給は比較的高いですが、講義の準備には時間がかかるため、注意が必要です。

メディカルライター

在宅で仕事ができるメディカルライターも、薬剤師におすすめの副業の1つです。医療分野に特化した文章を執筆することで収入を得ることができます。執筆のスキルが向上すると収入も増えますが、最初は時間がかかることもあります。

翻訳業務

語学力があれば、医薬品関連の海外文書の翻訳業務も薬剤師に適した副業です。語学力と薬剤師としての知識を活かして、翻訳を行うことで高収入を得ることができます。在宅で仕事ができるため、自分のペースで働けますが、英語力が必要不可欠です。

YouTuber

YouTubeでの活動も、薬剤師の副業として注目されています。薬剤師としての知識や経験を活かし、動画で情報発信することで収益を得ることができます。始めるには一定の初期投資が必要ですが、広告収入やスポンサー収入を得られれば、継続して収入を得ることが可能です。

薬局・ドラッグストアでのアルバイト

薬剤師としての代表的な副業として、薬局やドラッグストアでのアルバイトがあります。急な欠員の補充や繁忙期のサポート、または自身の休日に他の場所で働くなど、柔軟な働き方が可能です。派遣薬剤師として登録すれば、日程や時間を調整しやすく、自分の都合に合わせて働けます。

夜間休日診療所でのアルバイト

夜間休日診療所でのアルバイトは、薬剤師にとって魅力的な副業の1つです。これは、夜間や休日に患者対応が必要な病院や診療所での勤務です。夜間や休日に働くことで、本業に支障をきたすことなく収入を増やせます。報酬も比較的高い傾向があります。

派遣薬剤師

派遣薬剤師としての仕事も、薬剤師におすすめの副業です。派遣登録しておけば、数週間から数ヶ月の期間限定で、人員不足の薬局やドラッグストアで働くことができます。パート薬剤師よりも高い時給が期待できますが、忙しい職場もあるため、その点は注意が必要です。

これらの副業は、薬剤師のスキルや知識を活かし、柔軟な働き方ができるため、収入アップやキャリアの幅を広げることができます。自分のライフスタイルや目標に合わせて、最適な副業を選択してみてください。

副業を行う際の注意点

①扶養の基準額を超える可能性がある

薬剤師が副業をする際に気を付けるべき点の1つは、扶養の基準額を超える可能性があるということです。結婚後は、扶養控除の範囲内に収まることが望ましいですが、副業の収入が高時給であることから、注意が必要です。

【扶養控除の基準】

年収103万円以下…夫婦両方の所得が控除される

年収150万円以下…夫の所得のみ控除される

年収201万円以上…扶養控除の対象から外れる

年収が130万円以上になると、配偶者が勤務する企業の社会保険から除外され、保険料の支払いが必要になります。これらの基準に基づいて、収入を管理しましょう。

②就業規則を確認する

副業を始める前に、本業の就業規則を確認することが重要です。一部の会社では副業を禁止している場合もあります。就業規則に違反すると会社からの処分や評価の低下があるため、許可を得てから副業を開始しましょう。また、副業と本業の時間管理や体調管理にも留意する必要があります。

③確定申告が必要な場合がある

薬剤師が副業を行う際に注意すべき点の1つは、確定申告が必要な場合があることです。本業の会社で年末調整を受けていても、薬剤師としての副業で20万円以上の所得がある場合は確定申告が必要です。確定申告が必要な場合は、年間の所得額と税金を計算し、所得税を納める必要があります。確定申告書は国税庁のホームページで入手可能です。

これらの注意点を踏まえて、安心して副業を行いましょう。

副業を探す方法のお勧めは「薬剤師転職支援サイト」

効率よく副業を見つけるためには、「薬剤師転職支援サイト」の活用がおすすめです。こうしたサイトを利用することで、以下のようなメリットを得ることができます。

①副業に特化した求人を探しやすい

薬剤師転職支援サイトでは、副業に関する求人が多数掲載されています。地域や最寄り駅、勤務時間などの条件を絞って探すことができるため、自分に合った副業の求人を見つけやすくなります。

②担当のキャリアアドバイザーに相談できる

これらのサイトでは、専任のキャリアアドバイザーやコンサルタントに相談することができます。希望する条件に合う求人が見つからない場合や、副業に関する不安や疑問がある場合に、専門家からアドバイスを受けることができます。

③待遇面や条件を比較できる

薬剤師転職支援サイトでは、求人情報に時給や福利厚生などの待遇面が記載されていることが多いです。これにより、複数の求人を比較しながら自分にとって最適な副業を見つけることができます。

近年では、特定のニーズに合わせた求人情報を集めた特集ページが充実している薬剤師転職支援サイトも増えています。例えば、「女性が働きやすい環境」「Iターン・Uターン支援」などの特集があり、自分の希望に合った求人を見つけやすくなっています。

薬剤師の副業探しにおいて、転職支援サイトの利用は非常に有益です。自分の条件や希望に合った副業を見つけるために、ぜひ活用してみてください。

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